■ 頭蓋外胚葉異形成症 ■


どんな病気なの?    外胚葉系(脳、神経系、皮膚、骨格などを形成する)の異常を
                合併するまれで症例も少ない病気で、軽度の胎内発育不全と
                出生後の軽度な成長障碍があり、知能は正常とされています。
                男女の性差は関係なく、同じ確率で発症するようです。
                診断をつけるために有効な検査はなく、顔貌や特徴から
                判断するしかないので、確定しづらい病気なのです。


特徴は?          大泉門の早期癒合、前頭突出、下口唇外反、両眼開離
                歯低形成、耳介後方回転がみられます。
                体幹が短く、胸郭が狭いことや、四肢近位短縮性腕短縮、短指症
                関節弛緩、短く幅広い手足、合指症、彎指が見られる。
                また、毛髪の成長は遅く疎で、心室中隔欠損、慢性腎不全の
                合併例も多く見られる特徴です。

                このすべての特徴がコタに当てはまるわけではありません。
                コタに当てはまるのは、前頭突出・四肢近位短縮性腕短縮・
                短指症・薄くて疎な毛髪です。
                腎機能は定期的に検査していますが、今のところ問題ないようです。
                ただ、動脈管開存症やウエスト症候群、内反足など合致しない
                症状も持ち合わせています。
                頭蓋外胚葉異形成症は知能は正常と言われていますが
                コタは知的に大きな遅れがあります。
                今でも一番近い病名は『頭蓋外胚葉異形成症』だと言われて
                いますが違うのでは?という思いもあります。
                もし、コタと同じような症状が見られ違う病名がついているとか
                頭蓋外胚葉異形成症と診断されているお子さんをお持ちの方など
                何か情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひ連絡を
                いただけるとありがたいです。


原因は?          病因は不明です。妊娠に気がつくよりも前の時期に
                形成される“外胚葉”の低形成が原因なので、妊娠中の何かが
                原因とかそういうものではありません。


治療は?          先天性奇形症候群に分類されるこの病気に、根本的な
                治療法は今のところありません。ただし、大泉門の早期癒合に
                ついては外科的治療の対象になります。
                他に、低身長に対する成長ホルモン治療や心疾患の治療、
                腎不全など合併症に対する治療は場合によって必要になります。

                コタは今の所、この病気に対する治療はしていません。
                定期的な経過観察と、定期的な血液・尿検査(腎臓の検査)を
                しているだけですが、低身長のままであれば、3歳を目安に
                成長ホルモン治療を開始する予定です。